「門前のクリニックが閉まったら、うちも終わりかもしれない」。そんな不安を抱えている薬局の経営者の方は、少なくないはずです。
結論から言うと、薬局の集客はクリニックからの処方箋だけに頼らず、かかりつけとして選んでもらう動線を自分たちで作ることが近道です。
この記事を読むと、Webとオフラインの両方で、何から手をつければいいかが分かります。
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薬局の集客は、まず「誰に来てほしいか」を決めることから
処方箋中心の薬局とOTC中心の薬局で、やることが変わります
薬局と言っても、クリニックの前で処方箋を受ける「門前型」と、地域の人がふらっと立ち寄る「かかりつけ型」では、集客の考え方がまったく違います。
門前型なら、まず意識したいのは目の前のクリニックとの関係です。処方箋の枚数は、クリニックの患者数にほぼ比例しますよね。
一方、かかりつけ型やOTC・健康相談を強みにする薬局は、地域の人に「ここに行けば相談できる」と知ってもらうことがすべての出発点になります。
商圏の中にどんな薬局・クリニックがあるかを書き出してみる
集客の施策を考える前に、自店の商圏(半径500m〜1km程度が目安です)にある競合薬局とクリニックを、一度紙に書き出してみてください。
『うちの周りには薬局が多いから、どうせ差がつかない』と思う方も多いはずです。ただ、在宅対応の有無、営業時間、土日診療への対応など、意外と差がある項目は多いんです。
例えば、近隣に夜間や土曜に開いている薬局がなければ、それだけで選ばれる理由になります。まずは自分の薬局の「空白地帯」を見つけることが大事なところです。
Googleマップ(ビジネスプロフィール)を整える
営業時間・在宅対応・オンライン服薬指導の情報は埋まっていますか
「薬局 ○○駅」のように検索された時、最初に目に入るのはGoogleマップの情報です。ここが整っていないと、せっかく近くにいる人を逃してしまいます。
営業時間、電話番号、在宅医療への対応、オンライン服薬指導の実施有無、駐車場の有無は、必ず埋めておきましょう。写真も内観・外観を数枚入れておくと、初めての人でも入りやすくなります。
実は、情報が古いまま放置されている薬局は少なくありません。移転や時間変更があった時は、真っ先にここを更新する習慣をつけてください。
口コミが増えてくると、集客の土台になります
口コミの件数と評価は、他の薬局との比較で地味に効いてきます。レジ横に「よろしければ口コミをお願いします」とQRコードを置くだけでも、少しずつ増えていきます。
低評価の口コミが来ても、感情的に反論せず、事実を落ち着いて返信することが大切です。対応の丁寧さそのものも、次に見る人の判断材料になるんです。
ホームページで伝えるべきこと
「ここに行けば安心」と思ってもらうための情報
ホームページは、来店前に不安を解消してもらう場所だと考えてください。取扱薬局の種類、在宅対応、OTC・健康相談の可否、処方箋なしで相談できる内容は、トップページで分かるようにしておきます。
薬剤師の人数や専門性(漢方、小児、在宅、糖尿病療養指導など)も書いておくと、「相談してみようかな」という気持ちにつながります。
検索から来てもらうための基本
地域名と「薬局」「調剤薬局」といった言葉を、ページタイトルや見出しに自然に入れておきましょう。無理にキーワードを詰め込む必要はありません。
また、スマホで見た時に営業時間と電話番号がすぐ分かる位置にあるかどうかも、確認しておきたいポイントです。急いで薬局を探している人ほど、スマホから見ていますよね。
SNSやブログでの情報発信
発信する内容は「暮らしに役立つ情報」でいい
花粉症の時期の対策、インフルエンザ予防、お薬の正しい飲み方、夏場の水分補給の注意点など、季節に合わせた身近な話題で十分です。構えて専門的な話を書く必要はありません。
『SNSなんて続けられる気がしない』という方も多いはずです。無理に毎日発信しなくても、月に数回、季節の変わり目に合わせて投稿するだけで、存在を覚えてもらえます。
薬機法を意識した言い回しに気をつける
薬局の発信では、特定の医薬品やサプリメントについて「必ず効く」「○○が治る」といった効能を断定する表現は避けてください。薬機法(医薬品医療機器等法)に触れる可能性があります。
「体調管理の参考に」「一般的に言われている対策として」といった、ワンクッション置いた表現にしておくと安心です。不安な場合は、発信前に薬剤師同士でチェックし合う体制にしておきましょう。
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当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。
当社の事例(受託先(BtoB))
課題:問い合わせ数は取れるが、商談につながらない
やったこと:商談化した問い合わせだけを広告に戻すオフラインCVを設計
結果:広告の学習を『商談化』に寄せる計測へ移行
Web広告は薬局に向いているのか
リスティング広告なら「地域名+薬局」から始める
Web広告が向くかどうかは商圏次第ですが、調剤薬局でも検索広告は使えます。狙うキーワードは、まず「地域名+薬局」「地域名+在宅薬局」といった、地域と業態を組み合わせたものから始めるのが無難です。
いきなり広い予算を投じる必要はありません。1日数百円〜千円程度の少額から始めて、どんな検索語句から反応があるかを見ながら調整していく進め方が向いています。
広告表現で気をつけたいこと
医薬品そのものの効能を広告でうたうことはできません。また、特定の医療機関への患者誘導につながるような表現(「○○クリニックの帰りはこちら」など経済的な誘導を伴うもの)にも注意が必要です。
保険薬局には、特定の医療機関への患者誘導とみなされる行為を避けるという業界のルールもあります。広告文面に迷ったら、断定的な言い回しを避けて「相談できます」「対応しています」という事実ベースの表現にとどめておくのが安全です。
オフラインの集客も、実は効果があります
近隣のクリニックやケアマネとの関係づくり
Webの話が続きましたが、薬局の集客でいちばん効くのは、実は地域の人や関係者との日々の関係づくりだったりします。
近隣のクリニックの受付の方や、ケアマネジャー、訪問看護師との顔の見える関係は、紹介につながりやすい土台になります。ただし、紹介の見返りに金品や割引を渡すような行為は規制されているので、あくまで情報提供や連携の範囲でとどめてください。
院内ポスターやイベントでできること
待合室のポスターや、健康相談会のような小さなイベントも、地味ですが効果があります。「薬剤師に無料で相談できる日」を月1回設けるだけでも、来店のきっかけになります。
「わざわざイベントなんて、人が来るのかな」と思うかもしれません。ただ、血圧測定や栄養相談など、ちょっとした体験をきっかけに常連になる方は一定数いるんです。
在宅医療・訪問服薬指導の集客は別ルートで考える
ケアマネ・訪問看護ステーションへの情報提供
在宅医療や訪問服薬指導は、一般の方がWeb検索で見つけて来るケースはあまりありません。ケアマネジャーや訪問看護ステーション、地域包括支援センターへの情報提供が主な入口になります。
対応できる時間帯、医療用麻薬や無菌調剤への対応可否など、ケアマネが紹介する時に知りたい情報を一枚にまとめた資料を用意しておくと、話がスムーズに進みます。
発信のタイミングと頻度
一度資料を渡しただけで覚えてもらえるとは限りません。半年に一度程度、近況や対応可能な範囲の更新を伝えに行くくらいの頻度で十分です。
「営業っぽくなるのが苦手で」という薬剤師の方もいますよね。売り込みというより、「何かあれば相談してください」という姿勢で顔を出すくらいがちょうどいい距離感です。
何から始めるか、優先順位をつけてみましょう
やることが多く見えても、実際には順番さえ決めればそれほど大変ではありません。目安として、以下のように優先順位をつけてみてください。
| 施策 | 費用の目安 | 始めやすさ |
|---|---|---|
| Googleマップ情報の整備 | 無料 | 今日からできる |
| 口コミ依頼の仕組み化 | 数千円程度(POP等) | すぐできる |
| ホームページの見直し | 数万円〜(例・制作会社に依頼する場合) | 1〜2か月 |
| SNS・ブログ発信 | 無料〜(人の時間が主なコスト) | 継続が前提 |
| リスティング広告 | 月数千円〜(例・少額から調整) | 1〜2週間で開始可 |
| 地域連携・院内イベント | 数千円〜数万円 | 数週間で準備可 |
最初の2つ(マップ情報と口コミ)は無料かつすぐできるので、他の施策より先に手をつけておくと、後の施策の効果も出やすくなります。
まとめ
薬局の集客は、処方箋という受け身の入口だけに頼らず、Googleマップ・ホームページ・SNS・Web広告・地域連携を少しずつ組み合わせていくことがポイントです。
どれも一度にすべてやる必要はありません。まずはGoogleマップの情報を見直すところから、始めてみてください。
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