見積りのたたき台づくりや、広告文のチェック、議事録の整理。同じような作業をAIに何度も頼んでいる方は多いはずです。
そのたびに指示を書き直し、出来上がったものの質も担当者や日によって微妙に違う。心当たりのある方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、Claude Codeには「スキル」という仕組みがあります。一度書いておけば、何度でも同じやり方をAIに呼び出させられる、いわば業務の手順書です。
この記事を読むと、スキルの正体から作り方、実際に使ってみて困りやすい点までが分かります。
Claude Code 法人導入支援|Claude Codeを、数名の会社でも2週間で使える状態に
そもそも「スキル」って何のことですか?
普通のAIチャットと何が違うのか
ふだんChatGPTやClaudeに文章を頼むとき、たいていは毎回ゼロから指示を書きますよね。
「広告文を作って」「このルールを守って」「この文字数で」と、毎回同じような注意書きを打ち込んでいる方も多いはずです。
スキルは、その「毎回打ち込んでいる注意書き」を1つのファイルにまとめておく仕組みです。Claude Codeがそのファイルを自動で読み込んで、同じ手順・同じルールで作業してくれます。
手順書と考えると分かりやすい
社内に手順書やマニュアルがある会社なら、イメージはそれと近いです。
新しく入った担当者に「このやり方で」と渡す書類を、AI向けに書いたもの。それがスキルです。
『でも、うちはマニュアルを作る時間なんてない』。そう思う方も多いはずです。ただ、スキルは分厚い文書である必要はありません。やってほしいこと・守ってほしいこと・出来上がりの形を箇条書きで書くだけで、十分に機能します。
スキルがあると何が変わるのか
担当者が変わっても同じ品質になる
専任のマーケ担当がいない会社だと、広告文のチェックや記事の確認を、代表や複数人が持ち回りでやっていることも。
人によって見るポイントが違うと、出来上がるものの質もばらつきます。スキルに「必ず確認する項目」を書いておけば、誰が頼んでも同じ観点でチェックが入るようになります。
例えば「薬機法に触れそうな言い回しがないか」「数字の根拠があいまいでないか」といった項目をスキルに書いておけば、頼む人が変わっても見落としが減ります。
指示を書く時間が減る
毎回同じ注意書きを打ち込む時間、地味に積み重なっていますよね。
スキルを作っておけば、「いつもの形式で見積りを作って」のひと言で、細かいルールごとAIが読み込んでくれます。
ここが大事なところです。スキルは一度作れば使い続けられるので、作る手間は最初の1回だけで済みます。
スキルの作り方・4つの手順
繰り返している作業を1つ選ぶ
最初から完璧な手順書を目指さなくて大丈夫です。まずは、週に何度も頼んでいる作業を1つ選んでみてください。
議事録の整理、見積り書の文面チェック、問い合わせメールの下書き。どれも候補になります。
選ぶ基準は「自分がいつも同じ注意をしている作業かどうか」です。注意点が毎回同じなら、それはスキル化に向いています。
いつも説明している内容を書き出す
次に、その作業をAIに頼むとき、いつも補足している内容を書き出します。
「この言葉は使わない」「この順番で書く」「この文字数に収める」といった注意事項です。頭の中にあるルールを、一度紙やメモに出してみましょう。
実はここが一番時間のかかる作業です。ただ、書き出してしまえば、あとはファイルにするだけなので、ここを乗り越えれば早いです。
ファイルにまとめて、試してみる
書き出した内容を、手順と禁止事項と出力の形に分けてファイルにまとめます。
できたら、一度試しに使ってみてください。『これで本当にうまく動くの?』と不安になる方もいると思いますが、まずは試してみることが大事です。
出来上がりがイメージと違ったら、ファイルの説明を直します。この「試す→直す」を2〜3回繰り返すと、安定した結果が返ってくるようになります。
| スキル化の候補業務 | 向いている理由(例) | 作成にかかる時間イメージ(目安) |
|---|---|---|
| 議事録の整理 | 毎回のフォーマットが決まっている | 30分〜1時間程度 |
| 広告文・LP文言のチェック | 注意すべき表現がほぼ固定 | 1〜2時間程度 |
| 見積り書のたたき台作成 | 項目や計算式が決まっている | 1〜2時間程度 |
| 問い合わせメールの下書き | よくある質問パターンが限られる | 30分〜1時間程度 |
あくまで目安の時間なので、業務の複雑さによって前後します。最初の1本は少し時間がかかっても、2本目からは要領がつかめてくるはずです。
Claude Codeを、数名の会社でも2週間で使える状態に
契約形態の選び方から権限設計・社内ルール・業務への組み込みまで、2週間で「使える状態」に仕上げます。専任の情シスがいない会社でも、安全に使い始められます。
当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。
当社の事例(自社(Web集客事業))
課題:依頼のたびにAIに説明し直していて、品質が人によってばらつく
やったこと:業務ごとの手順書(スキル)を整備し、AIが毎回同じ手順で作業する形に。規約・禁止事項も機械チェックに組み込み
結果:LP制作・広告文・レポートなど社内業務の手順書を数十本整備。同じ品質で繰り返し実行できる状態に
実際の呼び出し方と使い勝手
名前を言うだけで呼び出せる
作ったスキルは、Claude Codeに「このやり方で頼んで」と伝えるだけで呼び出せます。細かい手順を毎回打ち込む必要はありません。
スキルの名前を覚えていなくても、内容と近い依頼をすれば、Claude Codeの側で該当するスキルを見つけて使ってくれることも。使う側の負担は小さいです。
最初はぎこちなくても、使いながら育てる
最初に作ったスキルが、一発で完璧ということはあまりありません。
『思っていたのと違う出来上がりになった』というときは、その場で「ここをこう直して」とフィードバックを返してみてください。そのやり取りをもとに、スキルのファイルを少しずつ直していきます。
結論から言うと、スキルは一度作って終わりではなく、使うたびに微調整していくものです。育てていく感覚で捉えておくと、気負わずに始められます。
運用でよくある失敗
1つのスキルに全部を詰め込みすぎる
「あれもこれも」とルールを増やしていくと、スキルのファイルがどんどん長くなります。
長くなりすぎると、AIがどのルールを優先すべきか迷ってしまい、逆に出来上がりが不安定になることも。1つのスキルは1つの作業に絞るほうが、結果的にうまくいきます。
複数の作業をまとめたいときは、スキルを1本にせず、作業ごとに分けて作るほうが安定します。
作ったまま放置してしまう
業務のやり方は、時間が経つと少しずつ変わっていきますよね。
スキルを作った当時のルールのままだと、いつの間にか今の実態とずれてしまうことも。半年に1回くらいは、ファイルの内容を見直す機会を作っておくと安心です。
当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。
外部に丸ごと任せるべきか迷う
ここまでの作成手順を見て、『自分たちでやるには荷が重いかも』と感じた方もいるはずです。
社内に手が回る人がいない、あるいは最初の1本目で時間をかけたくない場合は、外部に設計から依頼するという選択肢もあります。どちらを選ぶかは、社内で継続的に直していける体制があるかどうかで判断するとよいでしょう。
どんな業務から始めるとうまくいくか
まずは「自分が一番うんざりしている作業」から
どの業務からスキル化すべきか迷ったら、まずは自分が一番繰り返し頼んでいる作業を選んでみてください。
例えば、毎週の売上レポートのコメント書き。毎回似たような文章になっているなら、スキル化の効果が出やすい作業です。
「この数字が上がった理由を書いて」「このフォーマットで」と毎回打ち込んでいるなら、それはスキルに向いています。
判断に迷う作業は後回しにする
逆に、毎回ゼロから考える必要がある企画立案のような作業は、スキル化の優先度を下げても大丈夫です。
手順が決まっている作業ほどスキル化の効果が出やすく、毎回判断が必要な作業は向きません。この見分け方を意識しておくと、どこから手をつけるか迷いにくくなります。
まとめ
Claude Codeのスキルは、AIへの指示を手順書として固定しておく仕組みです。一度作れば、担当者や日によって出来上がりが変わる状態から抜け出せます。
まずは、自分が一番繰り返し頼んでいる作業を1つ選んで、いつも説明している注意点を書き出してみてください。そこから、小さく試して直していくのが近道です。
当社では、Web広告の運用代行(手数料10%・月額最低5万円、税別)に加えて、こうしたAI活用の仕組み作りを支援するAI導入支援(1業務10万円〜、顧問月5万円〜、税別)も行っています。自社だけで進めるのが難しいと感じたら、相談先の一つとして検討してみてください。
※本文中のツール名・仕様は2026年11月時点の目安です。最新の機能や仕様は公式サイトでご確認ください。
Claude Codeを、数名の会社でも2週間で使える状態に
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