「とりあえずOTAには登録しているけれど、それ以外は何をすればいいのか分からない」。旅館やお宿を経営されている方から、こういう相談をよく受けます。じゃらんや楽天トラベルの手数料は上がる一方なのに、直接の予約はなかなか増えない。そんな状況に心当たりがある方も多いはずです。
結論から言うと、旅館の集客は「OTA」「自社サイト」「Googleビジネスプロフィール」「Web広告」「SNS・口コミ」「地域連携」の6つを、優先順位をつけて少しずつ積み上げていくものです。すべてを一度にやる必要はありません。
この記事では、小さな旅館でも専任の担当者がいなくても進められる順番で、集客の全体像を整理します。
手数料10%・最低5万円から|広告運用代行、手数料10%。最低5万円から
旅館の集客は何から始めるべきか
まず自分の旅館の立ち位置を知る
集客の相談を受けると、最初に聞くのは「今、予約の何割がOTA経由ですか」という質問です。ここを数字で答えられない旅館さんは、意外と多いんです。
OTAが8割を占めているなら、まずは手数料の重さが経営を圧迫している可能性があります。逆に直接予約がすでに多いなら、サイトの改善よりも広告やSNSで新規のお客様を増やす方が効果が出やすいでしょう。
『うちは古くからの常連さんが多いから大丈夫』。そう思っていても、常連さんの高齢化や旅行スタイルの変化で、数年後には予約が細ることもあります。今の予約構成を一度棚卸ししてみてください。
Web集客とオフライン集客、どちらを先にやるか
旅館の集客には、Web(検索・OTA・SNS・広告)とオフライン(観光協会・旅行代理店・口コミ・紹介)の両方があります。どちらも大事ですが、今すぐ手を打てるのはWebの方です。
オフラインの施策は観光協会との関係づくりや代理店との商談など、時間がかかることが多いんです。一方Webは、今日サイトの写真を1枚入れ替えるだけでも変化が出ます。まずはWebから着手し、並行してオフラインの関係づくりを進めるのが現実的な進め方です。
繁忙期・閑散期で優先順位を変える
旅館には繁忙期と閑散期がありますよね。この差が大きい業種だからこそ、集客施策も時期で変える必要があります。
繁忙期は予約が自然と入りやすい時期なので、単価を上げる・直接予約の比率を上げることに力を入れます。閑散期は逆に、Web広告やキャンペーンで新規のお客様をどう呼び込むかが勝負です。1年を通じて同じ施策をただ続けているだけでは、閑散期の底上げにはつながりません。
| 施策 | 向いている時期 | かかる費用の目安 |
|---|---|---|
| 自社サイト改善 | 年間通して | 数万円〜(内製なら実質0円) |
| Googleビジネスプロフィール運用 | 年間通して | 基本無料 |
| 検索広告・SNS広告 | 閑散期の底上げ | 月数万円〜から試せる(例) |
| OTAキャンペーン出稿 | 繁忙期前の予約喚起 | 手数料+掲載費(媒体により例) |
自社サイト・公式サイトの整備
予約に直結する情報が揃っているか確認する
自社サイトの目的は、OTAを経由しない「直接予約」を増やすことです。ここが抜けていると、どれだけアクセスを増やしても手数料の高いOTAに流れてしまいます。
最低限、料金プラン・空室カレンダー・直接予約の電話番号やフォーム・アクセス方法は、トップページから2タップ以内で見られるようにしておきましょう。「どこを見れば予約できるか分からない」というサイトは、実は今でも少なくありません。
例えば、トップページを開いてから予約ページに行くまでに広告バナーや館内紹介を何枚もスクロールしなければならない、という構成をよく見かけます。これでは、お客様は途中で離れてしまいます。
スマホで見やすいかどうか
旅行の予約は今、スマホからが主流です。パソコンで見栄えの良いサイトでも、スマホで見ると文字が小さい、ボタンが押しにくいということがよくあります。
ご自身のスマホで実際にサイトを開いて、予約フォームの入力までを一通り試してみてください。『うちのサイトは大丈夫だと思っていた』という方ほど、実際に触ると改善点が見つかるものです。
写真・口コミの見せ方
旅館選びで最も見られているのは、部屋・食事・温泉の写真です。暗い、古い、画質が粗い写真のままでは、料金やサービスが良くても選ばれにくくなります。
すべてをプロに撮り直してもらう必要はありません。まずは一番人気のプランの写真だけでも、明るさと構図を整えて更新してみましょう。口コミも、良い評価だけでなく改善に取り組んだコメントへの返信を載せると、誠実さが伝わります。
広告運用代行、手数料10%。最低5万円から
AIで広告運用の作業時間を減らし、その分を手数料に還元します。一般的な相場は広告費の20%前後ですが、当社は10%・最低5万円から承ります。
OTAの活用と自社予約の両立
OTAはやめられないが頼りすぎない
じゃらんや楽天トラベル、Booking.comといったOTAは、新規のお客様との出会いの場としては今も大きな役割を持っています。やめる必要はありません。
ただ、OTA経由の予約には手数料がかかります。目安として売上の8〜15%程度(2026年11月時点・媒体や契約プランにより異なるため最新は各OTAの公式サイトで確認してください)が差し引かれるため、OTA一本足打法のままでは、売上が増えても利益が思うように増えないという状態になりがちです。
直接予約を増やす工夫
OTAで旅館を知ったお客様に、2回目以降は直接予約してもらう。この流れを作れると、手数料の負担を抑えながら集客の間口も広げられます。
具体的には、館内に「次回は直接予約がお得です」というカードを置く、チェックアウト時に直接予約用のLINE公式アカウントを案内する、といった方法があります。「せっかく良い旅館に出会えたのに、次も同じ手数料を払うのはもったいない」と感じるお客様は、案外多いんです。
Googleビジネスプロフィールと地図検索対策
旅館名・エリア名での検索に備える
「〇〇温泉 旅館」「〇〇駅 旅館」のように、エリア名と組み合わせて検索されることは非常に多いです。この時に地図と一緒に表示されるのがGoogleビジネスプロフィールです。
登録自体は無料で、営業時間・電話番号・公式サイトのリンク・写真を設定できます。まだ整備していない、あるいは登録したまま何年も更新していないという旅館さんは、ここから手をつけるのが最も費用対効果の高い一手です。
写真と返信で信頼感を作る
Googleビジネスプロフィールには、口コミへの返信機能があります。良い口コミにお礼を書く、気になる口コミには丁寧に事情を説明する。この積み重ねが、検索結果を見た人の第一印象を左右します。
「返信していない旅館より、ちゃんと返信している旅館の方を選びたい」。これは多くの旅行者が実際に感じていることです。月に1回、まとめて返信する時間を作るだけでも十分変わります。
当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。
当社の事例(受託先(来店・訪問型サービス))
課題:夜間にも配信すべきか判断できない
やったこと:時間帯ごとの実績と問い合わせデータを突き合わせて分析
結果:20時以降は電話受付外で費用対効果がゼロと判明。8〜19時は時間帯による差なし→配信時間の判断材料に
Web広告の始め方
まず少額でテストする
検索広告やSNS広告は、OTAや自社サイトの整備が一定できてから取り組むのがおすすめです。受け皿となるサイトが整っていないまま広告だけ出しても、お客様が予約せずに離れてしまいます。
最初から大きな予算を投じる必要はありません。月数万円程度の少額から始めて、どのキーワードやエリア、どんな写真の広告が反応するかを見ながら調整していく進め方が、小規模な旅館には向いています。
どんなキーワード・画像が効くか
旅館の広告でよく反応が良いのは、「〇〇温泉 日帰り」「〇〇 一人旅 旅館」のように、具体的な利用シーンが分かるキーワードです。漠然とした「旅館」単体よりも、誰がどんな目的で来るかが見える言葉の方が、実際の予約につながりやすい傾向があります。
画像についても同じです。パンフレット的な外観写真よりも、実際に料理を楽しんでいる様子や温泉につかっている様子など、「自分がそこにいたら」を想像させる写真の方が反応を得やすいです。
SNS・口コミサイトでの発信
インスタグラムでの見せ方
旅館の集客でSNSを使うなら、まずはInstagramから始めるのが取り組みやすいです。季節の食事、温泉の湯気、館内の静かな風景など、写真1枚で雰囲気が伝わるのが旅館の強みです。
無理に毎日更新する必要はありません。「週に1回、季節が変わるタイミングで必ず更新する」くらいのペースでも、何も発信していない状態とは大きく差がつきます。
口コミへの返信は集客施策の一つ
じゃらんや楽天トラベルの口コミへの返信も、立派な集客施策です。新しいお客様は予約前に、必ずと言っていいほど口コミを読みます。
『悪い口コミがあると選ばれなくなるのでは』と不安になる方もいるでしょう。ですが、悪い口コミに誠実に返信している旅館は、むしろ信頼されやすくなります。隠すのではなく、どう向き合っているかを見せることが大切です。
地域・オフラインとの連携
地元の観光協会・自治体の施策を使う
地域の観光協会や自治体では、旅行博への出展支援や、地域共通クーポンの発行、観光キャンペーンなど、旅館単体では難しい規模の施策を実施していることがあります。
こうした情報は意外と館内まで届いていないことも多いんです。年に一度、観光協会の窓口に「今使える支援策はありますか」と確認してみると、思いがけない施策が見つかることがあります。
リピーター・法人向けの施策
新規のお客様を広告で獲得するのと並行して、既存のお客様にもう一度来てもらう施策も重要です。季節の便りをDMやLINEで送る、誕生月の特典を用意するなど、やり方はシンプルなもので構いません。
また、地元企業の社員旅行や研修の受け入れ先として法人向けに案内するのも、繁忙期以外の予約を安定させる方法の一つです。実は、こうした法人需要に気づいていない旅館さんも多くいらっしゃいます。
広告・表示で気をつけたいこと
景品表示法・温泉表示の注意点
旅館の広告やサイトで気をつけたいのが、効能や効果の表現です。「この温泉に入れば必ず〇〇が治る」のような断定的な表現は、景品表示法や温泉法との関係で問題になる可能性があります。
温泉の泉質効能を紹介する際は、「一般的に〜と言われています」といった表現にとどめ、個別の効果を保証するような言い方は避けるのが安全です。断定を避けつつも、魅力はきちんと伝えられます。
料金表示は分かりやすく正確に
「〇〇円〜」という表示だけで、実際の最安プランがほとんど売り切れているような状態は、お客様の不満につながりやすく、表示のあり方としても望ましくありません。
税込・税別、サービス料の有無、入湯税の扱いなど、料金に関わる条件はサイト上でもOTA上でも分かりやすく明記しておきましょう。小さなことですが、信頼につながる部分です。
まとめ
旅館の集客は、OTA・自社サイト・Googleビジネスプロフィール・Web広告・SNS・地域連携のどれか一つだけでは成り立ちません。ただ、すべてを同時に完璧にする必要もありません。
まずは直接予約への入り口になる自社サイトとGoogleビジネスプロフィールを整え、次にOTAとの付き合い方を見直し、余裕が出てきたらWeb広告やSNSで新規のお客様との接点を広げる。この順番で進めれば、専任の担当者がいなくても着実に前進できます。
どこから手をつければよいか判断がつかない場合や、Web広告の運用を任せたい場合は、専門家に相談するのも一つの方法です。当社ではWeb広告の運用代行(手数料10%・月額最低5万円・税別)も行っています。
広告運用代行、手数料10%。最低5万円から
AIで広告運用の作業時間を減らし、その分を手数料に還元します。一般的な相場は広告費の20%前後ですが、当社は10%・最低5万円から承ります。

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