「リスティング広告、うちでも始めたいけど、自分でやるべきか、代行に頼むべきか」。そう悩んでいる経営者の方、意外と多いんです。
結論から言うと、どちらが正解ということはありません。会社の規模や担当者の時間、かけられる予算によって、向いている選択は変わります。
この記事では、自分で運用する場合と代行に頼む場合、それぞれのメリット・デメリットと、判断に使える具体的な基準を紹介します。
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リスティング広告を自分で運用するとはどういうことか
自分で運用する範囲
リスティング広告を自分で運用するというのは、Google広告やYahoo!広告の管理画面を自社の担当者が直接触ることを指します。
キーワードの選定、広告文の作成、入札額の調整、予算配分の見直し。これらをすべて社内で行う状態です。この「社内で広告運用を行う体制」のことを、広告業界では「インハウス」と呼びます。
最近は「広告 インハウス」という検索も増えています。外部に出していた運用を社内に戻す動きも、少人数の会社ではよく見られます。
代行に頼む範囲との違い
代行会社に頼む場合は、戦略設計からキーワード選定、広告文作成、日々の調整、レポート作成まで、基本的にすべてを委託します。
社内の担当者がやることは、方向性の確認とレポートのチェックくらいになることも多いです。『じゃあ何もしなくていいの?』と思うかもしれませんが、実はそうでもありません。
代行会社に業務理解を伝える役割は、社内の誰かが必ず担います。ここを誤解していると、代行に頼んでも「思っていたのと違う」という結果になりがちです。
自分で運用するメリット
コストを抑えられる
一番分かりやすいメリットは、代行手数料がかからないことです。広告運用代行の手数料は、広告費の10〜20%程度が目安とされています(媒体・代理店による)。
広告費が月10万円なら、手数料は1〜2万円程度。この金額を浮かせられるのは、予算が限られている会社にとって大きいですよね。
特に広告費そのものが月5万円前後と小さいうちは、代行手数料の最低額(月3〜5万円程度の会社も多い)が広告費を上回ってしまうケースもあります。この規模感なら、自分でやったほうが効率的な場合も多いんです。
スピード感・柔軟性
自分で運用していると、気づいたことをすぐ直せます。「このキーワードの反応が悪いな」と思ったら、その場で止められる。代行会社だと、依頼して反映されるまでに数日かかることもあります。
例えばこんな場面。土曜の夜に在庫状況が変わって、ある商品の広告を今すぐ止めたい。自分で運用していれば、スマホからでもその場で対応できます。
繁忙期や季節性が強い業種ほど、このスピード感は効いてきます。実は、少人数の会社ほど「今すぐ動ける」ことの価値が大きいんです。
自分で運用するデメリット・落とし穴
学習コストと時間
管理画面の操作自体は、慣れればそこまで難しくありません。ただ、「どのキーワードに入札するか」「広告文をどう書くか」といった判断には、相応の知識が必要です。
最初の1〜2ヶ月は、ほぼ手探りになると考えておいたほうがいいです。『動画を見れば何とかなるかな』と思う方も多いはずですが、媒体の管理画面の仕様は数ヶ月単位で変わります。古い情報に引っかかることも少なくありません。
兼任担当者の場合、本業の合間に広告運用の時間を確保する必要も出てきます。週に数時間は、継続して確保したいところです。
効果が出るまでのロス
広告は出してすぐに最適な状態になるわけではありません。データが溜まって、初めて「どのキーワードが成果に繋がっているか」が見えてきます。
自分で運用していると、このデータが溜まる前に「効果が出ない」と判断して広告費を止めてしまったり、逆に悪いキーワードに広告費を使い続けてしまったりすることがあります。
ここが大事なところです。最初の1〜2ヶ月は「学習期間」と割り切って、小さい予算で試すのが安全です。いきなり大きな予算を投下しないようにしましょう。
広告運用をインハウス化する時に必要な体制
誰が担当するか
インハウス化を決めたら、まず「誰が担当するか」を決めます。少人数の会社では、経営者自身か、マーケティング・営業を兼任している方が担当することが多いです。
担当者には、数字を見る習慣が必要です。クリック数、コンバージョン数、コンバージョン単価。この3つだけでも、週に1回は目を通す時間を作っておきましょう。
担当者が変わると、それまでの判断基準が引き継がれず運用が乱れることもあります。簡単なメモでも、判断の記録を残しておくと安心です。
使う管理画面・ツール
Google広告とYahoo!広告、それぞれ管理画面から直接操作できます。2026年11月時点では、どちらも基本的な操作はブラウザ上で無料で行えます。最新の仕様は各公式サイトで確認してください。
最初から複雑な自動入札やツールを使う必要はありません。まずは手動で、キーワードごとの反応を見ながら調整するほうが、自社の商品・サービスへの理解が深まります。
| 体制 | かかるコストの目安 | 向いている会社 |
|---|---|---|
| 完全に自分で運用 | 広告費のみ | 広告費が月10万円未満、担当者が週数時間確保できる |
| 一部だけ外部に相談 | 広告費+スポット相談費 | 基本は自分で、節目だけ見てもらいたい |
| 代行に全部依頼 | 広告費+手数料(目安10〜20%) | 広告費が月30万円以上、社内に時間を割ける人がいない |
当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。
当社の事例(受託先(BtoB))
課題:レポートの数字の出どころが分からず、社内説明に困る
やったこと:rawデータを同じブックに入れ、集計はすべて数式で参照する形式に統一
結果:クライアント側で数字の出どころを追える日次自動更新レポートに
代行に頼むべきケース
こんな会社は代行が向いている
広告費が月30万円を超えてくると、手数料を払っても専門知識の分だけ効率が上がるケースが増えてきます。運用の工数を人件費で考えると、代行費用のほうが安いこともあるんです。
また、社内に広告の数字を見る時間が取れない場合も、代行が向いています。『自分でやりたいけど、時間がどうしても取れない』という方も多いはずです。無理に自分でやろうとすると、結局広告を放置してしまうことになりがちです。
代行会社選びの注意点
代行会社を選ぶ時は、レポートの内容を事前に確認しておくことをお勧めします。クリック数だけ報告されても、売上や問い合わせに繋がっているかは分かりません。
「どのキーワードから、何件の問い合わせが来たか」まで報告してくれるかどうか。ここを契約前に確認しておきましょう。
当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。
自分でやるか代行かの判断基準
チェックリスト
判断に迷ったら、次の項目を確認してみてください。
- 広告費は月にいくらを想定しているか(目安:30万円が一つの分かれ目)
- 担当者が週に数時間、継続して時間を確保できるか
- 社内に数字を見て判断できる人がいるか
- 広告の成果が、売上や問い合わせにどう繋がっているか追えているか
この4つのうち、2つ以上が「いいえ」なら、代行を検討したほうがいい可能性が高いです。
判断に迷ったら
『どっちが正解か、結局よく分からない』という方も多いはずです。そういう時は、最初の2〜3ヶ月だけ自分でやってみて、その後で判断するのも一つの手です。
実際に管理画面を触ってみると、広告の仕組みへの理解が深まります。後で代行に頼むことになっても、代行会社とのやり取りがスムーズになるというメリットもあります。
自分で始める場合の最初のステップ
最初の1ヶ月でやること
まずは小さい予算(1日1,000〜2,000円程度)で始めて、どんな検索キーワードで広告が表示されているかを確認しましょう。
「このキーワードだとクリックされるけど、問い合わせには繋がらない」といったことが、数週間でだんだん見えてきます。ここでの気づきが、その後の調整の土台になります。
失敗しやすいポイント
よくある失敗は、最初から広すぎるキーワードで広告を出してしまうことです。自社の商品・サービスに関係の薄いクリックが増えて、広告費だけが減っていきます。
例えばこんな場面。「〇〇 相場」のような情報収集系のキーワードに広告を出していて、クリックは多いのに問い合わせがゼロ。こういう時は、そのキーワードを早めに止めるのが得策です。
「〇〇って、こんなに反応があるのに問い合わせが来ないんだね」「それ、情報収集してるだけの人が多いキーワードかもしれませんね」。こんなやり取りが社内で出てきたら、キーワードの見直しサインです。
まとめ
リスティング広告を自分でやるか、代行に頼むかは、広告費の規模と社内の時間でおおよそ判断できます。広告費が小さいうち、時間が取れるうちは、自分で始めてみる価値があります。
規模が大きくなったり、社内の時間が取れなくなったりしたタイミングで、代行への切り替えを検討するのが自然な流れです。
当社では、Web広告の運用代行(手数料10%・月額最低5万円・税別)も行っています。自分で運用してみた上で、どこかの段階で手が回らなくなった時は、一度ご相談いただくこともできます。

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