「ホームページはあるけれど、検索からの問い合わせがほとんど来ない」。法律事務所の代表や、広報を兼任しているスタッフの方から、こういう相談をよく受けます。
結論から言うと、弁護士のSEOは、闇雲にブログを書くよりも先に、どの検索キーワードで誰に見つけてもらうかを決めるところから始めたほうがうまくいきます。
この記事では、弁護士・法律事務所がSEOに取り組むときの考え方と、最初にやるべきことを順番に説明します。
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弁護士事務所にSEOが必要な理由
問い合わせの来方が変わってきています
以前は、知人の紹介や企業の顧問契約がほとんどだった、という事務所も多いはずです。ただ、今は個人のお客様も企業の担当者も、まず検索エンジンで調べてから連絡してくる、というケースが増えています。
例えば「離婚 弁護士 〇〇市」のように、自分の状況と地域名を組み合わせて検索する方が多いんです。この検索に出てこない事務所は、相談先の候補にすら入れないということになります。
SEOは「資産」として積み上がっていく
広告は配信を止めた瞬間に問い合わせも止まりますよね。一方でSEOは、一度上位表示されたページは、更新を続けなくてもしばらく問い合わせを生み続けてくれます。
もちろん、効果が出るまでに時間がかかるという弱点もあります。ここは後の章で具体的にお伝えします。
SEOと広告、どちらから始めるべきか
即効性が欲しいなら広告、資産を作りたいならSEO
『広告とSEO、どちらを先にやるべきですか』という質問もよく受けます。これは、今すぐ案件を取りたいのか、半年〜1年後の問い合わせの土台を作りたいのか、で答えが変わります。
リスティング広告は、出稿した当日から検索結果の上部に表示されます。債務整理や交通事故のように競合が多い分野だと、クリック単価が高くなる傾向がありますが、その分すぐに結果が見える点がメリットです。
両方を併用するのが現実的です
実は、広告とSEOは競合するものではなく、役割が違うだけなんです。広告で今の問い合わせを確保しながら、SEOで半年先の資産を育てる、という併用が一番バランスが良いと考えています。
特にSEOが育つまでの期間は、広告で穴を埋めておく。これが、焦らずSEOに取り組める一番の近道です。
まず押さえる「地域名×分野名」キーワードの考え方
分野名だけでは広すぎます
「相続」「離婚」だけのキーワードは、検索している人が全国の誰なのか分からないうえに、競合も大手事務所やポータルサイトばかりで、個人や中小規模の事務所が上位を取るのはかなり難しいんです。
そこで効果的なのが、分野名と地域名を掛け合わせたキーワードです。「相続 弁護士 名古屋」「離婚 弁護士 横浜市」のように、自分の事務所が実際に対応できるエリアに絞り込みます。
具体的な場面を思い浮かべて言葉を選ぶ
例えばこんな場面を考えてみてください。夫からのDVで悩んでいる方は「離婚 弁護士 女性」のように検索するかもしれません。会社を経営している方なら「顧問弁護士 中小企業 〇〇市」と検索することもあります。
こうした、読者の状況が具体的に想像できるキーワードほど、問い合わせにつながりやすい傾向があります。分野名と地域名だけでなく、相談者の立場や状況を表す言葉も一緒に考えておきましょう。
| キーワードの型 | 例 | 向いている分野 |
|---|---|---|
| 分野名×地域名 | 相続 弁護士 福岡 | 相続・離婚・債務整理など全般 |
| 分野名×状況 | 離婚 弁護士 モラハラ | 個人向けの深刻な相談 |
| 分野名×立場 | 顧問弁護士 スタートアップ | 企業法務・顧問契約 |
| 疑問形 | 相続放棄 期限 過ぎた どうする | 検索ボリュームが大きい一般的な悩み |
ホームページに入れるべき基本ページと情報
「誰が」「どこで」対応するのかを明確にする
検索から来た方が最初に見るのはトップページです。ここに、対応分野、対応エリア、弁護士の経歴やプロフィールが書かれていないと、不安に感じて他の事務所に移ってしまうことも。
特に、顔写真と経歴は想像以上に見られています。どんな人が相談に乗ってくれるのか分からない状態だと、相談のハードルが一段上がってしまうんです。
料金の目安は必ず出しておく
「弁護士に相談すると高そう」というイメージを持っている方は少なくありません。だからこそ、相談料・着手金・報酬金の目安を、ホームページ上に出しておくことが大事です。
個別の正確な金額まで出す必要はありません。「初回相談30分5,000円(税別)〜」「着手金は案件の内容により異なりますが、目安として〇万円〜」といった書き方で十分です。この「目安」を見て、相談してみようと思えるかどうかが分かれ道になります。
当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。
当社の事例(自社(Web広告運用))
課題:1つのLPで多数の地域キーワードを受けたい
やったこと:URLの値で地域名を出し分けるエリア版LPを作成し、地域キーワードと組み合わせ
結果:約1.4万キーワード規模の地域掛け合わせを1つのLPの型で運用
業務分野ごとのコンテンツの作り方
分野ごとに「よくある悩み」を記事にする
離婚、相続、債務整理、企業法務など、対応分野ごとに専用のページや記事を用意しましょう。1つのページにすべての分野を詰め込むと、検索エンジンにも読者にも「結局どの分野が専門なのか」が伝わりにくくなります。
例えば相続なら「相続放棄」「遺産分割」「遺言書の作成」といったテーマごとに記事を分けます。それぞれの記事の中で、よくある質問や、実際の相談でよく出てくる状況を具体的に書いていくと、読者が「自分のケースに近い」と感じやすくなります。
事例の書き方には注意が必要です
相談者の状況をもとにした解説記事を書くことは問題ありませんが、実際の依頼者が特定されるような書き方は避けてください。年齢や職業、具体的な金額をそのまま書くのではなく、一般化した「ケース」として紹介するのが基本です。
守秘義務との関係もあるので、事例を記事にする際は、依頼者の同意や所内でのチェック体制を事前に決めておくと安心です。
広告運用代行、手数料10%。最低5万円から
AIで広告運用の作業時間を減らし、その分を手数料に還元します。一般的な相場は広告費の20%前後ですが、当社は10%・最低5万円から承ります。
弁護士広告の規制とSEOコンテンツで注意する点
弁護士の業務広告に関する規程がベースになります
弁護士の広告には、日本弁護士連合会の「弁護士の業務広告に関する規程」があり、誇大広告や誤導広告、他の弁護士と比較して優位性を示すような表現は禁止されています。SEO記事やホームページの文言も、この規程の考え方に沿って書く必要があります。
「必ず勝てます」「業界No.1」といった表現はもちろんNGです。実績を書く場合も、誤解を招かない範囲で、事実に基づいた内容にとどめておきましょう。
景品表示法の考え方も頭に入れておく
料金の表示についても、実際より安く見せる書き方や、根拠のない「業界最安」のような表現は避けたほうが安全です。「相談無料」とする場合は、どこまでが無料で、どこから有料になるのか、条件を分かりやすく明記しておきます。
規程や法律の詳細な解釈は変わることもあるため、最新の内容は日本弁護士連合会や所属弁護士会の公式サイトで確認することをおすすめします。断定的な表現を使う前に、一度所内で確認する習慣をつけておくと安心です。
効果が出るまでの期間と優先順位
SEOは早くても3〜6ヶ月、という目安で考える
「SEOを始めたら、いつから問い合わせが増えますか」とよく聞かれますが、競合の状況にもよりますが、効果が出始めるまで3〜6ヶ月、しっかり安定するまで1年前後かかることも多いです。これはあくまで一般的な目安であり、分野や地域によって変わります。
「思ったより時間がかかるんです」という前提を最初に共有しておくと、途中で「効果が出ていない」と判断して止めてしまう、という事態を避けられます。
何から着手するかの優先順位
専任のマーケ担当がいない事務所がすべてを一気にやろうとすると、どれも中途半端になりがちです。まずはトップページと料金ページの整備、次に地域名×分野名のページを対応分野の数だけ作る、という順番で進めるのが現実的です。
日々の更新が難しい場合は、月に1〜2記事でも構いません。更新を止めてしまうよりも、少しずつでも続けることのほうが、長い目で見て結果につながります。
まとめ
弁護士のSEOは、分野名だけでなく地域名や相談者の状況を組み合わせたキーワードを軸に、トップページ・料金ページ・分野別ページを順番に整えていくことが土台になります。
効果が出るまでには数ヶ月単位の時間がかかるので、早く結果を出したい期間は広告と併用しながら進めるのが現実的です。弊社ではWeb広告の運用代行(手数料10%・月額最低5万円、税別)も行っていますので、SEOと広告を併用した体制づくりでお悩みの際は、お気軽にご相談ください。
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