Google広告のレポートを見ていて、「コンバージョン数が実際の問い合わせ件数と合わない」。そう感じたことはないでしょうか。
結論から言うと、数字がズレる原因のほとんどは「二重計測」か「設定漏れ」のどちらかです。
この記事では、コンバージョン設定の基本的な手順と、数字が狂う典型的なパターンの見分け方を説明します。
GA4・GTM・オフラインCV設計|問い合わせの『その先』まで、広告に学習させる
そもそも「コンバージョン」は何を数えているのか
フォーム送信・電話・購入…何をコンバージョンにするか
コンバージョンという言葉、広告の管理画面に出てくるたびに「結局何のこと?」と思う方も多いはずです。
ひとことで言うと、広告をクリックした人が起こした「成果にしたい行動」のことです。問い合わせフォームの送信、電話の着信、資料請求、購入完了。会社によって何を成果とするかは違います。
ここを曖昧にしたまま設定を始めると、後で「この数字、何を数えていたんだっけ」と迷子になります。まず自社にとっての成果を1〜2個に絞ることが最初の一歩です。
「件数」と「価値」は別物として扱う
コンバージョン設定では、件数だけでなく「価値」も登録できます。購入金額が分かる場合はそのまま入れておきましょう。
ただ、フォーム送信や電話のように金額が決まっていない行動は、仮の価値(1件あたり1円など)を入れておくだけで構いません。大事なのは、価値の有無で広告の自動入札の挙動が変わるという点です。
ここは後から直せる部分なので、最初から完璧を目指さなくて大丈夫です。
コンバージョンアクションを作る基本の手順
管理画面での作成の流れ
Google広告の管理画面には「目標とコンバージョン」というメニューがあります。ここから新しいコンバージョンアクションを作成します。
手順はおおむね次の通りです。
- コンバージョンアクションの種類を選ぶ(ウェブサイト/電話/アプリなど)
- カテゴリを選ぶ(見込み客の獲得、購入など)
- カウント方法を選ぶ(1回のクリックで複数回カウントするか、1回だけにするか)
- コンバージョンの発生タイミングを決める(フォーム送信直後か、サンクスページの表示か)
ここで作ったコンバージョンアクションに、実際の計測タグを紐づけていく形になります。
カウント方法は「1回のみ」にするのが基本
見込み客の獲得が目的の場合、カウント方法は「1回のみ」を選ぶのが基本です。
「every」(複数回)を選んでしまうと、同じ人がサンクスページを何度も開いただけで、コンバージョン数が増えてしまうことがあります。実は、この設定ミスだけでコンバージョン数が実態の2倍近くになっていたケースも珍しくありません。
購入のように「同じ人が何度も買う」行動を正しく数えたい場合だけ、複数回カウントを検討してください。
コンバージョンタグの設置方法(GTM経由と直接貼り)
Googleタグマネージャー(GTM)経由で設置する
コンバージョンタグの設置方法は、大きく2つあります。ひとつはGoogleタグマネージャー(GTM)を使う方法です。
GTMを使うと、サイトのソースコードを直接触らずに、管理画面上でタグの発火条件(フォーム送信時、特定ページの表示時など)を設定できます。複数の計測タグ(Google広告、GA4、各種ASPのタグなど)を一箇所で管理できるので、サイトを自分たちで更新している会社には扱いやすい方法です。
サンクスページに直接貼る方法
もうひとつは、Google広告が発行するコンバージョンタグのコードを、サンクスページのHTMLに直接貼る方法です。
GTMを導入していないサイトや、外部の制作会社にページ管理を任せている場合は、こちらの方が手早いこともあります。ただ、ページを更新した際にタグが消えてしまう、という事故が起きやすいのも直接貼りの特徴です。
どちらの方法でも、設置後は必ずGoogle広告の管理画面で「タグのステータス」を確認しておきましょう。「確認済み」になっていなければ、まだ計測が始まっていません。
当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。
当社の事例(受託先(BtoB))
課題:問い合わせ数は取れるが、商談につながらない
やったこと:商談化した問い合わせだけを広告に戻すオフラインCVを設計
結果:広告の学習を『商談化』に寄せる計測へ移行
二重計測はなぜ起きるのか
GTMとサンクスページの両方にタグが残っているケース
二重計測の原因として一番多いのが、過去にサンクスページへ直接貼ったタグが、GTM導入後も消されずに残っているパターンです。
GTM側で新しくコンバージョンタグを設定したつもりでも、古いタグが残っていれば、1件の問い合わせが2回カウントされてしまいます。『設定したのはひとつのはずなのに…』と戸惑う方も多いのですが、実際にページのソースを見ると2つ目のタグが潜んでいることがよくあります。
フォーム送信とページ表示、両方で発火させてしまうケース
もうひとつの典型例は、「フォーム送信時」と「サンクスページの表示時」の両方にコンバージョンタグを仕込んでしまうケースです。
フォーム送信後にサンクスページへ遷移する設計なら、どちらか一方だけで十分です。両方に仕込むと、1件の送信で2件のコンバージョンが記録されます。
二重計測が起きやすい設定の組み合わせ
ここまでの内容を、原因別に整理しておきます。
| 起きやすい組み合わせ | 何が起きるか | 確認する場所 |
|---|---|---|
| サンクスページ直貼り+GTM経由タグ | 同じ送信が2回カウントされる | サンクスページのソースコード |
| フォーム送信時トリガー+ページ表示トリガー | 1件の送信で2件記録される | GTMのトリガー設定一覧 |
| GA4のコンバージョンとGoogle広告のコンバージョンを両方カウント目標に設定 | 広告の自動入札が過大評価される | 目標とコンバージョンの画面 |
この表はあくまで目安です。実際のタグ構成はサイトごとに違うので、自社の状況と照らし合わせて確認してみてください。
設定漏れが起きやすいポイントと確認方法
「タグは入れたのに数字が0」のよくある原因
設定漏れは二重計測とは逆に、計測が1件も発生していない状態です。ありがちなのは、サイトリニューアルのタイミングでタグが引き継がれていないパターンです。
サイトを新しくした瞬間にタグが抜け落ちる。これは本当によくあることなんです。リニューアル作業を依頼した制作会社に「計測タグも引き継いでください」と一言伝えておくだけで、かなり防げます。
テスト送信で実際に確認する
設定が終わったら、必ず自分でテスト送信をしてみましょう。
Google広告の管理画面には「タグの診断」機能があり、実際にページを開いてタグが発火するかを確認できます。「たぶん大丈夫」で済ませず、1回だけ実際に送信してみてください。
反映には多少の時間差があるので、送信直後に数字が出なくても焦らなくて大丈夫です。半日ほど経ってから改めて確認しましょう。
新規のお問い合わせと成約を分けて見る
「問い合わせ数」だけで判断すると危ない理由
コンバージョン設定がひと通り整ったら、次に考えたいのが「問い合わせ数」と「実際に成約した数」を分けて見ることです。
問い合わせが増えても、質の低い問い合わせばかりなら意味がありません。結論から言うと、広告の良し悪しは問い合わせ数だけでは判断できないんです。
オフラインの成約情報を広告に戻す
電話やメールでの商談を経て成約に至るような業種では、「オフラインコンバージョンインポート」という仕組みを使うと、後日判明した成約情報を広告側に戻すことができます。
これにより、どのキーワードや広告が実際の成約につながっているかが見えるようになります。まずは問い合わせの計測を正しく整えることが前提になるので、この記事の手順を一通り済ませてから検討してみてください。
まとめ
Google広告のコンバージョン設定で起きるトラブルは、ほとんどが二重計測か設定漏れのどちらかです。
まずはコンバージョンアクションの設計をシンプルにし、タグの設置場所を1つに絞ること。そして設定後は必ずテスト送信で確認すること。この2つを守るだけで、数字のズレはかなり防げます。
こうした計測周りの整備や、日々の運用調整を自分たちだけで抱えるのが難しい場合は、Web広告の運用代行(手数料10%・月額最低5万円、税別)という選択肢もあります。

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