サイトからのお問い合わせや資料請求が、GA4の管理画面でちゃんと「成果」として数えられているか、気になったことはありませんか。アクセス数は見ているけれど、何を見ればいいのか分からないという方も多いはずです。
結論から言うと、GA4で成果を正しく追うには「キーイベント」の設定が欠かせません。これを設定していないと、広告の効果測定もサイト改善の判断も、感覚だけで進めることになってしまいます。
この記事では、GA4のコンバージョン(キーイベント)設定を、手順どおりに進めれば今日中に終わる形で解説します。
GA4・GTM・オフラインCV設計|問い合わせの『その先』まで、広告に学習させる
GA4の「コンバージョン」が「キーイベント」に変わった理由
名前が変わっただけで、仕組みは同じ
GA4では2024年のアップデートで、「コンバージョン」という呼び方が「キーイベント」に変わりました。2026年11月時点でも、管理画面の表記は「キーイベント」になっています。
とはいえ、中身が大きく変わったわけではありません。「このイベントが起きたら成果として数える」という考え方自体は、以前のコンバージョンと同じです。古い資料やネット記事で「コンバージョン」という表記を見かけても、慌てる必要はありません。
この記事でも、分かりやすさのために「コンバージョン(キーイベント)」と両方の呼び方を使っていきます。
キーイベントに設定すると何が変わるのか
GA4は、サイト内で起きたクリックやページ表示を、すべて「イベント」として記録しています。その中から「これは成果」と指定したものだけが、レポート上で「キーイベント」として数字に出てきます。
つまり、何も設定しなければ、せっかく計測されているイベントも「ただのログ」のままなんです。例えば、問い合わせフォームの送信イベントが記録されていても、キーイベントに指定していなければ、コンバージョン数のレポートには一切反映されません。
ここが大事なところです。Google広告と連携している場合、キーイベントに指定していないと広告側の自動最適化にも使われません。設定が漏れていると、広告費を使っていても「何が成果に効いたか」が分からない状態になってしまいます。
設定の前に決めておきたいこと
どのイベントを成果とするか、先に決める
手順を始める前に、「自社にとっての成果は何か」をはっきりさせておきましょう。問い合わせフォームの送信なのか、電話番号のタップなのか、資料請求の完了なのか、会社によって違います。
『とりあえず全部設定しておけばいいのでは』と思う方もいるかもしれません。ただ、成果にならないクリックまでキーイベントに入れてしまうと、レポートの数字がぼやけて、何を見て判断すればいいか分からなくなります。本当に成果とみなしたい行動だけに絞るのがおすすめです。
例えば、採用サイトを兼ねているなら「応募フォーム送信」、BtoBのサービスサイトなら「資料請求」と「問い合わせ」の2つ、というように、2〜3個に絞って始めるのが現実的です。
計測の土台が先にできているか確認する
キーイベントの設定は、あくまで「すでに記録されているイベントに印をつける」作業です。そもそもイベントが記録されていない状態では、印をつける対象がありません。
よくあるのは、フォームの送信完了ページ(サンクスページ)が無い作りになっているケースです。この場合、ページ表示だけでは送信の完了を判定できないため、先にサンクスページを用意するか、送信ボタンのクリックをイベントとして送る仕組みが必要になります。
すでにGoogleタグマネージャー(GTM)を導入している会社であれば、ここは比較的スムーズです。導入していない場合は、先にGTMとGA4の連携を済ませておくと、この先の作業がやりやすくなります。
既存のイベントをキーイベントに登録する手順
管理画面からの設定手順
すでに記録されているイベント(generate_leadやform_submitなど)をキーイベントにする場合は、次の手順で進めます。
- GA4の管理画面を開き、左下の「管理」をクリックする
- 「プロパティ」列の「イベント」を選ぶ
- キーイベントにしたいイベント名を見つける
- 行の右端にある「キーイベントとしてマークする」のスイッチをオンにする
これだけで、翌日以降のレポートからそのイベントがキーイベントとして集計されます。すぐには反映されないので、「設定したのに数字が出ない」と焦らないでくださいね。
イベント名の表記ゆれに気をつける
設定する時に見落としやすいのが、イベント名の表記ゆれです。GTM側で送っているイベント名と、GA4の管理画面に表示されているイベント名が、大文字小文字や記号の違いで微妙に食い違っていることがあります。
実は、この表記ゆれのせいで「設定したつもりのイベントが反映されていない」という相談をよく受けます。設定前に、「イベント」の一覧画面で実際のイベント名をそのままコピーして使うと、こうしたミスを防げます。
下の表は、よくあるキーイベントの例です。自社に当てはめて、どれを設定するか考えてみてください。
| 成果の種類 | イベント名の例 | 計測方法の例(目安) |
|---|---|---|
| 問い合わせフォーム送信 | generate_lead、form_submit | サンクスページ表示 or ボタンクリック |
| 電話番号タップ | click_to_call、tel_link_click | GTMでリンククリックを計測 |
| 資料請求・ダウンロード | file_download | GA4の拡張計測機能で自動取得 |
| 会員登録・購入 | sign_up、purchase | 完了ページ表示 or フォーム送信後イベント |
新しいイベントを作ってキーイベントにする手順
GTMでクリックやフォーム送信をイベントとして送る
自動計測されていない行動(電話番号のタップなど)は、GTMでタグを作って、GA4側にイベントとして送る必要があります。
GTMの管理画面で「トリガー」を作り、「電話番号のリンクをクリックしたら」といった条件を設定します。その上で「タグ」を作り、GA4イベント用のタグに「click_to_call」のようなイベント名をつけて、トリガーと紐づけます。
ここまで作ったら、GTMの「公開」を押す前に、プレビューモードで実際にクリックしてイベントが発生するか確認しておきましょう。公開してから気づくと、修正のたびに公開し直す手間がかかります。
GA4側でイベントを登録してキーイベントに指定する
GTMから送られてきたイベントは、一度サイトを操作してGA4に記録させてから、前の章の手順でキーイベントに登録します。記録される前にキーイベント一覧を探しても、候補として出てこないので注意してください。
『設定したのに一覧に出てこない』という場合は、たいていイベントがまだ一度も発生していないことが原因です。自分でテストクリックをして、イベントを一度発生させてから探し直してみてください。
新しいイベントが一覧に出てきたら、あとは既存イベントと同じ手順でスイッチをオンにするだけです。
当社でも、似た課題に取り組んだことがあります。
当社の事例(受託先(BtoB))
課題:問い合わせ数は取れるが、商談につながらない
やったこと:商談化した問い合わせだけを広告に戻すオフラインCVを設計
結果:広告の学習を『商談化』に寄せる計測へ移行
設定したキーイベントが正しく動いているか確認する
デバッグビューでその場で確認する
GTMには「プレビュー」機能、GA4には「デバッグビュー」というレポートがあります。この2つを使うと、イベントが発生した瞬間をその場で確認できます。
設定が終わったら、実際に自分でフォームを送信したり、電話番号をタップしたりしてみましょう。デバッグビューに想定したイベント名が出てくれば、設定は成功しています。
この確認を飛ばして公開してしまうと、何日も気づかないまま計測漏れが続くことがあります。少し手間に感じても、ここは必ず確認しておきたいところです。
数日たってからレポートで数字を見る
デバッグビューで動作を確認できたら、数日待ってから「レポート」の「エンゲージメント」>「キーイベント」で数字が増えているか見てみましょう。
GA4はリアルタイムではなく、通常のレポートに反映されるまで時間差があります。設定した当日に数字が0のままでも、それだけで失敗と判断しないでくださいね。
数日経っても数字が増えない場合は、イベント名の表記ゆれや、トリガー条件の設定ミスが疑われます。もう一度デバッグビューに戻って、イベントそのものが発生しているかを確認しましょう。
設定でよくある失敗と注意点
同じ成果を二重に数えてしまう
ページ表示のイベントとボタンクリックのイベント、両方をキーイベントにしてしまい、1件の問い合わせが2件として数えられてしまうことがあります。
フォーム送信を計測する時は、「送信ボタンを押した瞬間」か「送信完了後のサンクスページが表示された瞬間」か、どちらか1つに決めておくのが安全です。両方を仕込んでいる場合は、片方だけをキーイベントに登録するようにしましょう。
広告規制がある業種は、計測内容にも注意する
医療・美容医療・健康食品など、広告に関する規制がある業種では、計測そのものより「何をもって成果とみなすか」の説明に気をつけたいところです。
例えば、医療広告ガイドラインの対象になる業種では、治療効果を保証するような文言のページ遷移を成果の指標として社内資料に出すと、誤解を招く表現になりかねません。計測設定自体は他業種と変わりませんが、レポートの見せ方・言い方は一度社内で確認しておくと安心です。
Google広告と連携する時の注意点
キーイベントをコンバージョンとしてインポートする
Google広告を運用している場合は、GA4のキーイベントを広告側に「コンバージョンアクション」としてインポートできます。Google広告の管理画面の「ツールと設定」から「コンバージョン」を開き、GA4のプロパティと連携すれば、作成済みのキーイベントが候補として出てきます。
2026年11月時点の手順ですが、画面の名称や位置は変わることがあるので、実際の操作時は公式サイトの最新情報も合わせて確認してください。
成果に関係ないイベントまで入札対象にしない
インポートの際、資料請求や電話タップなど「本当の成果」だけを選ぶようにしましょう。ファイルダウンロードのような軽い行動まで広告の自動最適化に含めてしまうと、成果が出ていないのに「順調」に見えてしまうことがあります。
どのイベントを広告側の目標にするかは、設定して終わりではなく、実際の商談化率や成約率を見ながら、月1回程度は見直しておくと安心です。
まとめ
GA4のコンバージョン(キーイベント)設定は、名前こそ変わりましたが、仕組みはそれほど難しくありません。成果にしたい行動を決めて、イベントとして記録されているか確認し、管理画面でスイッチをオンにする。この順番で進めれば、専任の担当がいなくても今日中に終わります。
設定した後は、デバッグビューでの動作確認と、数日後のレポート確認をセットで行うことを忘れないでください。
自社だけでは計測設計やGoogle広告との連携まで手が回らないという場合は、当社のWeb広告運用代行(手数料10%・月額最低5万円、税別)でもご相談いただけます。

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